90分クラスのヨガ(ビクラムヨガ)では、呼吸法、バランスポーズ、背骨強化のポーズなど内臓、筋肉、骨、関節そして脳にさまざまな方法でアプローチします。
今回はその中でも、脳への刺激について書きたいと思います。
運動の学習に関わる脳の部位は、小脳と呼ばれる部分です。
子供の頃、自転車の乗り方を練習するときに、転んだり、ハンドルを持つ手が左右にぶれてガクガクしたり、さまざまな試行錯誤の末、乗れるようになった経験はありませんか。
一度乗り方を覚えたら、大人になってしばらく自転車に乗っていなくても、忘れることはありません。
体で覚えた自転車の乗り方、それに関わっているのが小脳なのです。
では、小脳が関わる「運動の学習」とは何なのか、説明します。
運動をしなさいという命令は、大脳皮質から筋肉へ送られます。その時同時に、小脳にも送られてきます。
例えば、自転車のハンドルを持つ手が左右にブレる時、右に行き過ぎたら右に行き過ぎないよ うに調整が働き、左に行き過ぎたら左に行き過ぎないように調整が働いているからブレるのです。その調整を行っているのが小脳です。
最初は大きなブレだったものが、慣れてくると徐々に小さなブレになります。
そして左右の調整がうまくいくと、安定したハンドルさばきで、進行方向をコントロールできるようになります。小脳は、運動を調整をする役割と、正しく調整できたときそれを記憶する役割を持っているのです。
ヨガのバランスポーズで軸足がぐらぐら動く場合、小脳が働いている証拠です。脳が活性化してるぞと喜びつつ、小脳がちょうどいいところを学習するまで、頑張って続けてみましょう。ぐらつきが徐々に小さくなり、いつか大樹の如き安定性で立てるようになるでしょう。
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